【ダブル】湿原雨ウオノラゴン
第八世代の問題児ウオノラゴンのアホみたいな火力を最大限活かしたいというコンセプトで構築スタート。
ウオノラゴンのエラがみは、先手で撃てばほぼワンパン(後述)といった具合の火力まで簡単に伸ばすことができるので、何らかの方法で常に上を取れるようにしていきたいところ。
とはいったものの行動順の仕様変更の関係かS操作が飛び交っている環境なので、S種族値75程度でこだわりスカーフを持ったところで無駄。おいかぜを使ってもまだ高速とは言えないレベルでありコンビネーション技の湿原を利用することに。
湿原とはなんぞやという人もいると思うので簡単な解説を
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◇コンビネーション技と湿原の簡単な仕様説明
・くさのちかい、みずのちかい、ほのおのちかいの内2つを味方同士が同じターン内に選択し、かつ両方が行動できた場合のみコンビネーション技となり以下の仕様が適用される
・先に行動したポケモン(トス役と呼ぶ)が行動した時、その直後に割り込んでもう一方のポケモン(アタック役と呼ぶ)が行動し、攻撃する(トス役は攻撃しない)
・ダメージ計算はアタック役のとくこう(道具や特性の補正を含む)を参照し、威力150として行う
またアタック役が何タイプであってもタイプ一致補正が乗る
・攻撃時のわざのタイプは組み合わせによって固定であり、草+水の場合くさタイプとなる
・草+水のコンビネーション技でダメージを受けた側を4ターンのあいだ湿原状態にし、湿原状態の味方はすばやさが4分の1になる
・湿原状態は敵味方どちらが交代しても消えない
・湿原状態は上書きできない(効果発動ターン中にもう一度コンビネーション技を撃っても延長できない)
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一言で表せば一致150技を撃ちつつ相手全体のすばやさを4ターンの間4分の1にできる技であり、S4振りウオノラゴン(96)ですら最速おいかぜエルフーン(368)や最速かるわざルチャブル(374)を抜ける状態になるといったもの。
画像のインテレオン+シルヴァディで湿原状態を作り、ダイストリームで雨を降らせ、ウオノラゴンをメインアタッカーとして4ターン以内に大勢を決めることを目標とする。
◇基本的な動きの解説
①理想
・1ターン目 インレテオン&シルヴァディ
インテレオンはみずのちかい シルヴァディはくさのちかいを動かれたら危険な方に
結果:相手の足元に湿原 味方がどちらも倒れない トリックルームをされない
・2ターン目 インテレオン&シルヴァディ
インテレオンはダイマックスし、ダイウォール シルヴァディはだいばくはつ
結果:相手の少なくともどちらかが大ダメージ シルヴァディ瀕死
・3ターン目 ダイインテレオン&ウオノラゴン
インテレオンは大ダメージを受けている方にダイストリームもしくはダイジェット
ウオノラゴンはエラがみ
結果:相手両方瀕死
・以降湿原によるすばやさ優位を利用して詰める
②対トリパ
・1ターン目 インテレオン&シルヴァディ
インテレオンはダイマックスし、トリル役にダイホロウ(トリル役がノーマルタイプ、もしくはイエッサン♀がいる場合はダイストリーム)
シルヴァディはだいばくはつ
結果:トリル役瀕死 インテレオンげきりゅう発動もしくは瀕死 トリックルーム阻止
・2ターン目(トリル阻止成功) ダイインテレオン&ウオノラゴン
ダイインテレオンは削れているポケモンにダイストリームもしくはダイホロウ
ウオノラゴンはエラがみ
結果:雨発動 相手両方瀕死
・2ターン目(トリル阻止失敗)
降参
・以降①と同じ
③対トリパ(②の動きで対処できない場合)
1ターン目 インテレオン&シルヴァディ
インテレオンはシルヴァディにみずのちかい
シルヴァディはインテレオンにくさのちかい
結果:自分の場に湿原 インテレオン瀕死 トリックルーム発動
以降4分の1になったすばやさとトリックルームを利用して詰める
通常と味方の行動順が逆になるので、2ターン目のウオノラゴン行動時に雨が降っていないことや、トリトドンがいる場合にエラがみに先行してフリドラやウィップを撃てないことに注意
◇個別解説
インテレオン@こだわりスカーフ
おくびょう げきりゅう
145-(92)-113-150-85-189
→最速・陽気全振りドリュウズのダイアース(130)確定耐え・残りC
初めて真面目な理由でゆびをふるを採用した
湿原トス役のみずのちかい要員として採用
なんとしてでも初手で誓いのトスを成功してもらうため最速スカーフでの採用
陽気球ドリュウズには抜かれる上にダイアースでワンパンされてしまう。
どうしようもないのでこれは諦めることにした。
持ち物はきあいのタスキも検討したが、インテレオンが動く前にシルヴァディが倒れては結局意味がないのでスカーフに落ち着いた。
2ターン目に生き残っていた場合は基本的にダイマックスをするのでスカーフのデメリットは気にならないし、湿原が発動しているならS上昇の方も必要がなくなりちょうどいい。
行動順の仕様変更の関係で初手から上を取られることは増えたものの、
ダイマックスの影響でねこだましの使用率が下がったであろう分を差し引きすれば動きやすくなった印象といったところ。
流れの項に書いた通り、みずのちかいで湿原を決めた後はダイマックスでサポートに回ることになる。
ダイストリーム/ダイホロウではウオノラゴンの火力補助ができるし、おいかぜドラパルトのような超高速ポケモンに対してはダイジェットで更に上を取れるようになる。
四枠目はダイウォールになればなんでもいいので、一度引っ込んだ後に詰めの場面で不利な相手から逆転を取れる可能性が残るゆびをふるを採用。この関係で、イカサマやちからをすいとるの対策としてAを下げるべきか、詰めの指を振るで出た物理技のためAを上げるべきか結論が出ない。とりあえず現状はA高めの妥協個体。
シルヴァディ@いのちのたま
れいせい ARシステム
171-147-115-161-115-103
→AC全振り・残りH
小学生のシナリオパみたいな技構成になってしまった
くさのちかいで湿原アタックを決め、だいばくはつで退場するのが主な役割。
残り2枠にはインテレオンがダイマックスする前に倒れた場合に雨を降らすなみのり(ダイストリーム)と、パーティ全体で重いナットレイの対策となるかえんほうしゃを採用。
おいかぜやダイジェットを無視して上を取りにいけるという意味では各種トリックルームパーティが競合になるが、
「S操作→S操作役の退場」の流れの中で「威力225単体(C161×1.3)→威力375全体(A147×1.3)」が撃てるのはかなりの強みだと実感できた。
ちなみに前述通り2ターン目はインテレオンがダイウォールでシルヴァディのだいばくはつを防ぐのが基本にはなるが、シルヴァディのだいばくはつはダイマックスインテレオンに対して61%から73%のダメージが入るので、ダイストリームで雨を降らせつつインテレオンのげきりゅう発動まで持っていくことも5割程の確率で可能。(67%以上入ればげきりゅう発動)
2ターン目開始時点でインテレオンが無傷の状態ということもあまり多くないので頻繁には狙わないが、1ターンで雨の発動と湿原役の退場とげきりゅうの発動と相手への大打撃とを同時に行えた時の爽快感は半端じゃないので頭の片隅に入れておいて損はない。
さらにちなむと急所に当たって高乱数を引いたら死ぬ。
ウオノラゴン@こだわりハチマキ
いじっぱり がんじょうあご
191-156-121-(81)-101-101
→A全振り・湿原下でおいかぜサンダース抜き・残りH余りBD
エラがみの威力設定した人は今後バトルに関わらないでほしい
湿原下の抜きエース。
ハチマキ雨エラがみは、半減にもかかわらずH全振りナットレイを50%の乱数でワンパンする威力なので、ダイマックスが残っていても等倍相手ならほとんどを縛ることが可能。
またウオノラゴンが動いている間は基本的にダイマックスインテレオンもしくはダイマックスシルヴァディが隣にいることになり、集中攻撃を当てれば半減相手でもほとんどのポケモンが突破可能。
(例:耐久無振りダイマックスジュラルドンに対して、インテレオンのダイホロウとウオノラゴンのエラがみで確定 シルヴァディのダイストリームとウオノラゴンのエラがみで約7割の乱数1発)
さらにウオノラゴン自身の耐性、数値もなかなかのものなので、相手の両方にワンパンされるという場面はほとんどなく、動かれるとマズい方にエラがみを当てていけば倒れる前に片がつく。
ハチマキエラがみで倒していくのがこのパーティの全てと言っても過言ではないので他の技を撃つことは考えなくていいが、ラス1対面を意識してエラがみで倒せない相手をなるべくカバーできるように残りの技枠を埋めた。
グレイシア@こだわりメガネ
ひかえめ ゆきがくれ
155-(65)-131-200-116-102
→C全振り・S上記シルヴァディ-1/上記ウオノラゴン+1・残りH余りBD
S種族値60だと思ってたのに65だった12年越しの気付き
ウオノラゴンとの攻撃面での相性補完として最適なフリーズドライを最大火力で撃てるポケモンとして採用。
ウオノラゴンにとって厄介なポケモンの中で、トリトドン、ギャラドス、ウオノラゴン、ルンパッパ、ヌオーに対しては4倍弱点を突けて非常に強く出ることが可能。
とはいえ立っているだけでウオノラゴンが完全に機能しなくなるトリトドンを確実に仕留めるのは特に大事に仕事になるので、ダイマックスまで考慮するとD方面に厚くしている個体が倒しきれないのが少し頼りないところ。
アマージョ@たつじんのおび
いじっぱり じょおうのいげん
165-189-118-(54)-118-107
A全振り・湿原化で最速おいかぜドラパルト抜き・残りH
実数値がB=Dになってるとダウンロード対策をしたくなってしまう病気(ガラルにダウンロード不在)
こちらもウオノラゴンとの相性補完として採用。
また湿原発動後ターンを稼ぐためのねこだましをじょおうのいげんで防げるほか、選出画面で見せることで初手のねこだましを躊躇させる効果も期待できる。
ダイソウゲンであればダイマックストリトドンをリンドのみまで考慮した上で確実に仕留められる火力となり、こちらはグレイシアでは対応できないちょすい持ちのラプラスやシャワーズも安全に処理できる。(ダイマックスされた場合フリーズドライやあくびがなくなるため考慮する必要はない)
他にもあくび、ねむりごなやおにびに対してはウオノラゴンより先にアロマセラピーをすることで対処が可能だし、アマージョがダイマックスしている=雨が降っていない状態で火力補助が必要ならダイナックルを選べば良いようにした。
一応あくびに対してはダイマックスしてしまっていても眠る前であればダイフェアリーでミストフィールドを張ることで対処可能。
シルヴァディの項に書いた通りナットレイが厳しめなパーティになっており、シルヴァディが倒れている場合は主にアマージョのダイナックル+エラがみで処理することになる。
エレザード@のどスプレー
ひかえめ サンパワー
137-(55)-73-177-114-161
CS全振り・残りB
×エレキテル ◯エリキテル
ウオノラゴンがどうしても動きづらくなる対晴れパでのサブアタッカーとして採用。
シルヴァディのだいばくはつ等で削れた相手をハイパーボイスで仕留めつつ、のどスプレーでCをあげ、湿原によって最高威力(150)になったエレキボールを確定圏内に収めていく。
Cが1段階上がった状態のサンパワーエレキボールは、雨が降っていない状態のハチマキエラがみと大体同じ火力指数なので、等倍非ダイマックスならほぼ間違いなくワンパンと考えておいて差し支えない。
相手を縛り切れず被弾してしまう状況になったらダイストリームで雨を降らせて残りは通常通りウオノラゴンに任せればOK。
◇雑感
これはさすがにキツいだろと思ってもエラがみを当てれば案外なんとかなる気持ちのいい構築。
相手との行動順を考えてどうこうとか縛り関係がどうとか考える必要がないのでダブル初心者がとりあえず雰囲気を掴みたい場合なんかにもオススメかもしれない(上達するかどうかは知らんけども)。
構築記事をまとめたの自体3年振りとかだしダブルに関してはそもそも初めてだったけど、やっと人に紹介したいと思える構築ができてとても満足。
読んでくれた方には是非ためしにレンタルして使ってみてほしいななんて思います。