さはるのポケモン感想文

物理ポケモンのC個体値0厳選を推奨する会

【SVダブル】マニューラセキタンザン+共演カラミンゴ

 

第八世代ではじょうききかんとじゃくてんほけんダイマエースとして活躍したセキタンザン。

キョダイフンセキは失ったものの今回は今回で強いのでは?というところからスタート。

 

・要求されるSラインが低い(エルフーン トルネロス レジエレキ キングドラ ドリュウズがいない&新高速組が出禁)

・耐性最悪レベルの炎岩をテラスタルで炎単に変えられる

・テラスタルで炎単に変えることでいま一歩足りなかった熱風の威力を上げられる

ダイマックスがないので全体技の通りが良い

・物理偏重環境且つ主な特殊技(ゴールドラッシュ 噴火 フェアリースキンボイス)を炎タイプで半減できる

などなど

 

 

 レンタルパーティ



概要

セキタンザンに対して味方が水技を打つことで弱点保険、蒸気機関を発動させエースを作り出す。

そのセキタンザンで相手を削りながらおいかぜ展開&補完枠で詰めという形が基本。

 

ここまでは第八世代の前半あたりをたくさんプレイしていた人なら見慣れたものだと思うが

めちゃくちゃ噛み合っている新ポケモンが登場してくれたことで、自然な展開の中で勝手にもう一つのギミックが作動するようになった。詳しくは個別解説で

 

個別解説

1.カラミンゴ

というわけでいきなり紹介されるセキタンザンの新しい相棒

 

新特性きょうえんは場に出た時に隣の味方のステータス変動をコピーする特性。

これによってセキタンザンのA2 C2 S6段階上昇を引き継いで戦いつつ追い風サポートも行なっていく。

 

一致120技二つが広範囲且つセキタンザンとの補完に優れているだけでも十分すぎるが、セキタンザンが倒れたあとの追い風+4枠目での詰めにも貢献でき噛み合いが最高。大事なことなので二回言いました。

 

インファイトを撃ったあとに相手の技をしっかり耐えていきたい場面が多いのでしろいハーブ持ち。

 

努力値配分はかなり耐久寄りにしており、ASに関してはA1↓でH252バンギラスインファイトで確定&最速バンギラス抜き程度に抑えているが、いずれも共演未発動状態を想定しているためほぼ意味をなしていなかった。

逆に言えばそれくらい毎試合ステータス上昇をコピーすることができたので、その前提で再調整の余地があると思われる(Sが過剰、Aが足りないか)。

 

耐久面は上記のAS調整を行った上で残りを補正ありC252サザンドラりゅうせいぐん確定耐えまでDに、更に残りをBに振っている。

物理耐久は火傷状態のA3↑ヘイラッシャのウェーブタックルを確定耐えするラインになった。突飛な状況に見えるかもしれないがそこそこよくあるパターンなので覚えておくと動きやすい。

 

テラスタイプゴーストはどうしても追い風を通したい場面でのねこだまし対策として用意したがカラミンゴにテラスタルを切りたくなること自体がなかったのでなんでも構わないはず。

 

 

2.セキタンザン

主軸

 

ほとんどの場合に初手テラスタルをし、熱風&パワージェムで削っていく。

 

蒸気機関が発動した際のS実数値は360と過剰なように見えるが、ガブリアス+追い風(338)とかなり頻度で対面する環境なのでS補正をかけている(補正なしだと328で足りない)

使っている内に絶妙なパワー不足を感じた+対追い風ガブリアスで上を取られても立ち回りで対処できることがわかったのでC補正に変更。ここは要検討。

 

上記の通り無振りでH185 B140 D110と耐久力がかなり高く、強気に動かしても相当耐えてくれる。

逆に火力面は弱点保険が発動してもそこまで高くないので、倒せない相手に対しては鬼火等を絡めつつ耐えながらカラミンゴへ繋いでいきたい。

 

 

3.マニューラ

セキタンザンの弱点保険&蒸気機関を起動する全体の起点

 

氷悪の攻撃範囲が広く猫騙しもあるため、相手目線で警戒しなければならない手が多くなり波乗りを通しやすい。

 

今作で新規習得したてだすけは、

1ターン目の波乗り+蒸気機関熱風で削り、2ターン目の手助け+熱風でとどめを刺す動きを作れるので強力。当たれば

炎半減でも無振りサザンドラ程度までは射程圏内であり、この動きのあとカラミンゴに交代して後続を処理するのが理想的な展開になる。

 

猫騙しは初手ではおんみつマントやゴーストテラスでケアされている場合が多いので基本的に使用しないが、一度引っ込んでから詰めの場面で使えると便利なので採用している。

 

セキタンザンへのなみのりのダメージが22~26なのを覚えておくと、相手の猫騙し等で初手が止められた場合に安心して撃てるのでしっかり把握しておきたい。

 

特性はプレッシャーとわるいてぐせの二択であり、きあいのタスキ持ちであることから手癖を有効に使える場面もあるが、

こだわりアイテムを盗んで猫騙しが撃ちづらくなるデメリットがある他、消費アイテム持ちであることがほぼ確定する(≒隠密マントやこだわりハチマキ等を持っていないことがバレやすい)のでプレッシャーを選択。

一応ムクホークボーマンダ等のスカーフ持ちを特性の表示順から判別することも可能。

 

 

4.ニンフィア

セキタンザンが討ち漏らした相手を倒していく火力役

 

雑に振り回すハイパーボイスと厳しめな相手を無理矢理突破するはかいこうせんでほぼ完結しているので、壁張りやデバフから起点を作ってくるタイプのパーティに強い自己暗示を採用。

セキタンザン→カラミンゴとステータス上昇を引き継いでいるとつい気分良く押したくなるが、大体すぐ二回殴った方が強いので明らかに安全な時以外は使わない方が無難。

なお守っていても自己暗示は通るので、ニンフィアさえ安全な状況なら守る+自己暗示で確実にコピーできる。

 

追い風下で範囲アタッカーとして活躍してもらうのがメインなので、Cに特化し耐久面を削ってマニューラ抜きまでSに回してある。

 

 

5.トリトドン

対トリル/対雨決戦兵器

 

基本展開で苦手な相手に対処するための補完枠としての採用。

 

特にトリックルームを展開されると厳しくなりがちなので、主要なトリルアタッカーに優位が取れるような構成を目指した。

トリル下で最遅コータスを抜けるようにくろいてっきゅうを持たせた上でだいちのちからでコータスとグレンアルマを、ヘドロばくだんニンフィアと草グレンアルマを対策している。

炎テラスタルによってソーラービームエナジーボールフェアリースキンハイパーボイスも半減可能であり、テラスタル未使用であれば地面タイプも等倍かつだくりゅうで弱点を突けるので補完枠としての地面タイプにも強め。

 

その他セキタンザンにとってつらい相手である水タイプの技をよびみずで引き寄せつつ無効化できるので、対雨パでも活躍する。

 

実際の運用上はあまりないことだが、よびみずは波乗りに巻き込まれることでCを上げるためにも一応使用可能。

 

相手にするポケモンに特殊アタッカーが多くなるので努力値配分はD寄りにしてあり、炎テラス状態でグレンアルマのサイコフィールド珠ワイドフォース+ニンフィアハイパーボイスをほぼ確実に耐えるラインに調整した。

 

 

6.ハギギシリ

攻撃面での補完&選出誘導枠

 

ここまでの5体で概ね完成だが、

猫騙しでマニューラを止めて蒸気機関を不発にする

・問答無用でセキタンザンをワンパンするスカーフいのちがけコノヨザル

・詰めの場面での炎テラスガブリアス

辺りが厳しく、これらへの対抗策として採用。

 

ビビッドボディ(ではないが)によって猫騙し持ちを出すことを躊躇わせる効果があり、遅いアタッカー気質のポケモンが多く採用されていることからハギギシリ始動のトリパの線が生まれるのでこちらの対策となる選出を強いることができる。

蒸気機関一点張りだとしてもハギギシリ始動の可能性があるため、いずれにしても猫騙しは初手選出しづらくなってくる。

また、トリックルームを想定した場合トリトドンニンフィアの圧力が強く、セキタンザンにとってはボーナス状態のマスカーニャやサーフゴー、モロバレル等が出てきやすくなるのも優秀。

控えにいるだけでもかなり勝利に貢献してくれていると思われる。

 

対スカーフコノヨザルはこちらのスカーフで確実に上を取りサイコファングでH252振りが確定一発であり、こちらのギミックが起動していない初手でも簡単に対処可能。

波乗りも使えるので、コノヨザルが出てこず後ろにいる可能性がある場合はとりあえず波乗り役として使用し引っ込めたあと詰めで倒しにいけば丁度いい。

 

無振り炎テラスガブリアスはウェーブタックルで丁度確定一発であり、ついでに水テラスウェーブタックルならH252バンギラスも確定であったりとそもそも火力自体高く、4枠目のアタッカーとしてニンフィアの通りが微妙であれば選出する機会が十分にある。

 

 

選出と基本的な動かし方

1.基本選出

初手:マニューラセキタンザン

控え:カラミンゴ(ニンフィアorハギギシリ

 

よっぽどのことがない限りはマニューラは初手波乗り。

セキタンザンは持ち物なしガブリアスの地面テラス地震くらいなら確定耐えするのである程度強気に動かしつつもカラミンゴが出るまでは絶対に死なせない意識で。

 

くろいきりが厄介なヤミカラスはD振り以外であれば炎テラス弱保熱風で確定なので初手で倒してしまえば問題なし。隣を削るメリットが少ない場合は安定を取ってパワージェムで処理。

 

対ヘイラッシャはセキタンザンでおにびを当てたあとカラミンゴのインファイトニンフィアの破壊光線で殴ってれば勝てる。

 

対砂は鬼火が刺さりやすくカラミンゴとハギギシリがバンギルガルに強めなので変に選出を曲げない方が勝ちやすい。

 

4枠目はニンフィアが基本だが、フェアリー半減が3体以上いる場合等、フェアリーの通りが悪すぎる時はハギギシリを選ぶことになる。

 

 

2.対トリル(コノヨザルヤレユータンコータス等)

初手:ハギギシリセキタンザン

控え:トリトドンカラミンゴ

 

コノヨザル+トリル役の並びがきた場合には、ハギギシリサイコファングでコノヨザルを処理してトリルは通してしまう。

セキタンザンをトリトドンに交代して炎テラスタルトリトドンコータスニンフィア等のトリルアタッカーを上から倒していくプラン。

 

ちなみにハギギシリのトリル返し等を警戒してか変な動きできた場合はそのまま押していく必要があるので、初手でトリトドンを出すのはあまり得策でない。

 

初手を曲げてきた場合はハギギシリの波乗りから蒸気機関を起動して通常通りカラミンゴに繋げていく。

 

 

3.対スイッチトリパ(イエッサングレンアルマ)

初手:マニューラセキタンザン

控え:トリトドンカラミンゴ

 

厳しい相手。アイススピナーでサイコフィールドを破壊しつつ、トリルをしてくるようならセキタンザンを雑に消費し炎トリトドンを着地、そのまま殴ってくるようなら通常通りセキタンザンの蒸気機関を起動して押していくしかないため安定しない。

 

マニューラトリトドンでよびみずだくりゅうをすることでこのゆびとまれを無視して一撃で吹き飛ばす手もありそうだが、草テラスタルや手助けワイドフォースで簡単に瓦解する上に他の組み合わせで来た時に全く対応できないのでやめた方がいい。

 

 

4.対雨

初手:マニューラセキタンザン

控え:トリトドンカラミンゴ

 

セキタンザンは不利なように思えるが、トリトドンで水技から守りつつペリッパーを確定ワンパンでき、マスカーニャモロバレルサーフゴー辺りに強いため日和らずに出していく。

現環境の雨は全体技を採用してゴリ押すというよりは、雨で炎弱点を守りつつヘイラッシャやイルカマンの単体技で高打点を出してくるのが中心なのでこの形が刺さりやすい。

水技で押す初手ならマニューラを引いてトリトドンを出し、タイプ優位を取った状態で相手を削っていく。

 

トリトドンを強く警戒して初手で雨展開をしてこなければ更に有利。通常の動きで蒸気機関が発動できてしまえば火力も確保できトリトドンでの詰めが近付く。

 

 

 

使用感とまとめ

 

 

・・・

 

 

・・・

とにかく熱風が当たらん

 

先に言っておくとちゃんと勝てる。でも安定して勝率を上げられるかというと微妙。

 

命中90は多くの場合許容範囲。と言いたいところだけど、毎試合絶対に撃つ技、しかも撃つたびに二回の命中判定が発生する技としては低すぎる。メインに据えてはいけない。

マニューラの個別解説に書いた理想の展開の中でも熱風二回、全部で四回分の命中判定が発生するわけで、全部当たる確率は約65%である。

セキタンザンがとても硬く、外したら即負けというようなことは全くないものの、安定して勝っていくにはあまりにも心許ない。

 

先述の通りちゃんと当たればちゃんと勝つことができたので失敗構築ではなかったが、

これだけ命中不安技を振り回しておいて「要所で外したせいで負けた」というのを運負けとしてカウントするのは苦しいので、その辺りがイマイチ順位が伸びきらなかった要因だと思われる。(この構築だけで戦っていたわけではないが1000~4000位くらいをウロウロしてた)

 

まあとはいえセキタンザン+カラミンゴの強みはしっかり感じられたのでなんとかしてもう少し詰めていきたいところ。

命中不安が弱かったところから鑑みてとりあえず地面テラスタルの物理セキタンザンなんかに可能性を感じていたりするのでそっち方面も試してみようかなあといった感じ。

 

 

…すごい腐したみたいになったけど豪快さと柔軟さ両方あって楽しいのでおすすめではある。マスター上がるくらいなら楽勝だし。レンタルパーティも是非。

 

 

 

次回物理セキタンザンに続く。多分